大阪で開業する女性税理士です。

消費税の納税義務者とは?

2017/10/23
 
この記事を書いている人 - WRITER -
税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

1989年に消費税が導入されて20年以上経つので、今更な感じですが、消費税の納税義務者に該当するか否かの基準はしっかり把握しておいていただきたいです。
消費税の納税義務については、これまでにも改正が行われてきています。
今後も変わる可能性があるので、事業をしているなら、法律の改正は要チェックです。

 

消費税の納税義務者の基本

消費税の納税義務がある人は、前々年又は前々事業年度の課税売上高が1,000万円を超える事業者です。
これが第一段階です。
第二段階として、前年の1-6月(個人事業主)又は前事業年度開始から6か月間(法人)の課税売上高と給料の支払合計額の両方がそれぞれ1,000万円を超える場合は、消費税を納税する義務があります。

例1)
前々年又は前々事業年度の課税売上高 800万円
前年の1-6月又は前事業年度開始から6か月間の課税売上高 1,200万円
前年の1-6月又は前事業年度開始から6か月間の給料支払合計 500万円

→今年度の消費税は納税義務がありません。

例2)
前々年又は前々事業年度の課税売上高 1,500万円

→今年度の消費税は納税義務ありです。第二段階を考える必要はありません。

例3)
前々年又は前々事業年度の課税売上高 900万円
前年の1-6月又は前事業年度開始から6か月間の課税売上高 2,000万円
前年の1-6月又は前事業年度開始から6か月間の給料支払合計 1,200万円

→今年度の消費税は納税義務ありです。

前年の1-6月又は前事業年度開始から6か月間を特定期間と言います。

この特定期間の課税売上高又は給料が1,000万円を超えるかどうかについては、実務的にはまず給料で判定することが多いです。
課税売上高が半年で1,000万円を超えないのに、給料が半年で1,000万円を超えることは普通では考えられないからです。

ただ、法律としては、課税売上高が1,000万円を超えると、消費税の納税義務が発生すると規定した後に、課税売上高に代えて給料の支払合計額で判定してもいいとなっています。

そのため、特定期間の課税売上高が1,000万円を超えていれば、給料の支払合計額が1,000万円以下であっても、「課税事業者届出書・特定期間用」を提出して課税事業者になることが出来ます。

新設法人

事業開始1年目は、前事業年度や前々事業年度と言った基準となる年度が存在しません。
そのため、法人の設立事業年度は消費税の納税義務がないことになります。

しかし、資本金の額(又は出資の金額)が1千万円以上である法人については、設立事業年度であっても、消費税の納税義務は免除されません。有無を言わさず、納税義務者となります。

第3期目からは通常通り、課税売上高等によって消費税の納税義務が判定されます。

また、法人成りや現在経営している会社とは別に新たに会社を設立する場合、又は、親族が会社を経営している場合はこちらもご覧ください。

※執筆時点の法律に基づいて記載しています。実際に法人を設立される場合などは、設立の時期や決算期に応じて消費税の納税義務が変わることがありますので、専門家に相談することをお勧めします。

 

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税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

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