大阪で開業する女性税理士です。

教育資金や結婚資金はそもそも非課税です。

2016/09/05
 
この記事を書いている人 - WRITER -
税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

期間限定(平成31年3月31日まで)で親等から子や孫への教育資金や結婚・子育て資金の贈与を非課税にするという制度があります。
正確には「教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」「結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」と2つに制度が分かれてます。
始まった時期も教育資金のほうが2年早いです。

制度が始まった当初はどちらもあちこちで取り上げられていました。
ざっくりどんな制度なのか見てみましょう。

 

概要

(教育資金)
親・祖父母が30歳未満の子・孫に対して、金融機関の口座等に一括して学費などに充てるための教育資金を贈与した場合は、一人当たり1,500万円までは贈与税を非課税とするものです。
教育資金の使途は領収書等が必要であり、その都度金融機関に提出し、チェックされます。
子・孫が30歳に達する日に口座等は終了し、終了時点で残額があれば、それには贈与税が課税されます。

(結婚・子育て資金)
親・祖父母が20歳以上50歳未満の子・孫に対して、金融機関の口座等に一括して結婚や子育てに充てるための資金を贈与した場合は、一人当たり1,000万円までは贈与税を非課税とするものです。
これも教育資金の場合と同様、その使途を明らかにする領収証等を金融機関に提出します。
子・孫が50歳に達する日に口座等は終了し、終了時点で残額があれば、それには贈与税が課税されます。

とまぁ、似たような制度ですが、多少違いがあります。

 

教育資金と結婚・子育て資金の違い

教育資金贈与の場合、親・祖父母が亡くなった際に教育資金贈与に残額があっても相続財産とはされません。
もちろん、30歳までに資金を使い切ってなければ、その残額に贈与税が課されるのには変わりありませんが、あくまで贈与税の対象なのです。
しかし、結婚・子育て資金はというと、親・祖父母が亡くなった際に結婚・子育てに使っていない資金がある場合は、その残額が相続財産となり、相続税の課税対象となります。
この点が大きな違いであり、結婚・子育て資金の贈与はあまりメリットがないと言われる理由です。

 

その都度の贈与なら非課税

そもそも扶養義務者間で必要な都度支払われる教育や結婚のための費用については、贈与税は掛かりません。
そのため、わざわざ面倒くさいことをする必要はないのです。
しかし、相続税が掛かると思われる場合は教育資金贈与を行うと結果的に節税になる可能性はあります。

個人的には、結婚・子育て資金はあまりお勧めとは思いません。

贈与において何よりも大事なことは、財産の配分です。
相続人が一人の場合は何も考えることはありませんが、子供が二人、三人いると、なるべく平等になるように配慮しないと揉めることになります。贈与は、家族が揉めない工夫が大切です。

※教育資金も結婚・子育て資金も対象となる使途が決められています。制度を使う際は専門家等にご相談のうえ行ってください。

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税理士 辰田美香
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