消費税のリバースチャージ方式とは?

      2016/07/28

平成27年10月から行われる電子通信利用役務の提供について、リバースチャージ方式が導入されることになりました。
電子通信利用役務の提供とは、電子書籍・音楽・広告の配信などの電気通信回線(インターネット等)を介して行われる役務の提供を言います(役務の提供とは、簡単に言うとサービスの販売ってことです)。

リバースチャージ方式や電子通信利用役務の提供にまつわるポイントについてまとめました。

なぜこんなややこしい制度ができたの?

消費税って日本での国内取引に該当しないと課税されないので、国内取引になるのか、国外取引になるのか、この線引きがとっても重要なんですね。
インターネット等で海外から役務の提供を受けた場合、もともとは役務の提供を行う者の住所で国内取引又は国外取引のいずれになるかを判定していました。
ただ、そうなると、日本人がアマゾンから電子書籍を購入すると消費税が掛からないけど、他の日本の業者から購入すると消費税が掛かるという日本の業者にとって不利な状況になります。
なので、楽天はわざわざカナダのKobo社から電子書籍を配信していました。

上記のようなことが背景となり、電子通信利用役務の提供について、国内取引又は国外取引の判定は役務の提供を受ける者の住所で判定することになりました。

これで、アマゾンで電子書籍を購入しようが、日本の業者から電子書籍を購入しようが、消費税が掛かることとなりました。

リバースチャージ方式とは?

海外の業者と日本国内の業者との間で不平等がなくなったのはよいのですが、消費税の納税義務は基本的に役務を提供する側にあります。
国が海外の業者から消費税を受け取ることは難しいため、リバースチャージ方式が導入されました。
リバースチャージ方式では役務の提供を受けた人が国に消費税を納める義務があります。

例えば、電子通信利用役務の提供を10,000円で受けた場合は、実際に10,000円しか支払っていなくても800円の消費税が掛かっているとみなして、800円の消費税を認識します。

この例で、役務の提供を受けた国内事業者の課税売上割合が80%である場合、消費税の計算は次のようになります。

・仮受消費税       800円
・控除対象仮払消費税 △640円
・差引控除対象外消費税 160円 → 支払うべき消費税額

実際に受け取ってもいない仮受消費税800円と支払ってもいない仮払消費税800円を認識して、160円の消費税を支払うことになります。

 

リバースチャージ方式が適用される場合とは?

電子通信利用役務の提供に該当すると、なんでもかんでもリバースチャージ方式が採用されるわけではありません。
リバースチャージ方式で計算する場合とは、次の全てに該当する取引です。

1.国内事業者が国外事業者から受ける事業者向けサービスの提供
2.そのサービスの提供を受ける国内事業者の課税売上割合が95%未満である場合

電子通信利用役務の提供には、「事業者向けサービス」「消費者向けサービス」があり、意味としては文字通りです。
一般にインターネット上で行われる電子書籍や音楽又は映像の配信は消費者向けサービスとして取り扱われます。
事業者が事業用として電子書籍を購入されるケースもあると思いますが、そのような場合であっても「消費者向けサービス」となります。

 

 

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