大阪で開業する女性税理士です。

駄菓子屋でお菓子を買った時の消費税は?-消費税の積み上げ計算

2019/07/23
 
この記事を書いている人 - WRITER -
税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。









先日、子供と一緒に駄菓子屋に行ったら、いまだに10円でお菓子が買えることに驚きました。
小さなガムが1個単位で販売していたり、どんどん焼があったり。。。

その駄菓子屋さんに「消費税増税の影響で値上がりしました」と張り紙がありました。
それは仕方のないことなのですが、そこで思い浮かんだのが消費税の特例計算(旧規則第22条第1項の積み上げ計算)です。

これは、少額の商品を大量に販売する小売業者の事情を考慮してできた計算方法です。
現在、旧規則第22条第1項は総額表示の導入とともに廃止されましたが、経過措置として積み上げ計算が残っています。

この積み上げ計算は、販売のたびに計算した消費税額を累計したものを申告書に書くことができる制度です。

例えば、駄菓子屋さんで10円のお菓子を買えば、10円×8%=0.8円です。
四捨五入や切り上げをしていれば11円ですが、切り捨てると10円です。
(消費税の端数処理は、切り捨て・切り上げ・四捨五入のどれでも選択可能です)

消費税の端数処理は切り捨てを採用しているお店も多く、この例でも切り捨てだったとします。

では、10円のお菓子を10個買えば、10×10=100円です。
こうなると、100円×8%で消費税は8円ですね。

ただ、まとめて買うより、10円のお菓子を10回に分けて買えば8円得するよね~、なんて考えて10回に分けて買いに来られると100円です。

そういう人がたくさんいて、10円のお菓子を1万回に分けて買いに来られたら。。。税込売上高は10円×10,000回=100,000円

原則的な計算方法を使うと、売上に対する消費税は、100,000円÷108×8=7,407円
「えー、税抜価格10円で値段をつけてたのに利益が減るやん!」なんてことになります。

そこで、積み上げ計算を使用すると、10円に対する消費税は切り捨てると0円のため、0円×10,000回=0円

もし切り上げをしていたら、税込売上高は11円×10,000回=110,000円
消費税は、原則計算で110,000円÷108×8=8,148円、積み上げ計算の場合は、1個に対する消費税が1円なので、1円×10,000回=10,000円となります。

※この積み上げ計算は相手に渡す領収書等に消費税額が明示されていないと使えません。

ものすごく極端な例ですが、計算の方法によって納税額が変わりますので、少額でかつ大量取引の場合は気を付けた方がいいですね。

詳しくは国税庁のHPをどうぞ!

(注)実際の申告の際には税務署や税理士に相談してくださいね。

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税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

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