税理士が頭を悩ますお客さま~4つのパターン~

お客さまが税理士を選ぶ際のポイントをここで話しました。
逆に税理士側からもお客様を選びたいということがあります。
こんなお客様は困る
1.なんでも人のせい、または、人任せにする
税理士はお客さまの財務内容だけでなく、プライベートに関する話もお聞きすることがあります。
しかし、税理士はお客さまのストーカーではありません。そして、税務職員のように取引先を調べたり、銀行口座を調査することもできません。
あくまで、お客さまから見せていただく書類やお聞かせいただく話を基に仕事を進めていきます。
そのため、すべてを任されても困るのです。
白黒はっきりしていることや100%答えが決まっていることはこちらで決めることが可能ですが、税理士の話を基にお客さまにご判断いただくことも多々あります。
私の話ではありませんが、同業者からこんな話を聞いたことがあります。
税務署では無料の記帳指導というものがあります。それは、税務署から委託されて税理士が納税者のもとに行き、記帳を指導するというものです。
その記帳指導の際に、税理士が会計ソフトを導入したほうが良いとアドバイスし、ある会計ソフトを納税者に勧めたそうです。しかし、その納税者が会計ソフトを使いこなすことができず、「税理士の勧めで会計ソフトを購入したのに使えないじゃないか!」と税理士の責任だと主張し、会計ソフト代金を支払わせたそうです。
会計ソフトは簿記の知識がなくてもある程度使いこなせる人はいっぱいいます。利益が少ない人はともかく、ある程度利益が出ていたら、会計ソフトの使用を勧めるのはどの税理士でもすることです。
その税理士は当たりが悪かったとしかいいようがありません。。。というか、私だったら、絶対に会計ソフト代金は払いません。
2.脱税指南を要求する
税理士は脱税に加担することはできません。
脱税に加担すると、業務禁止などの懲戒処分となります。
平成26年度は59件の処分があったそうですが、一時期であったとしても仕事ができなくなるほどのリスクを背負って脱税指南とはどれほどの報酬をもらっているのでしょうか???
3.約束を守れない
資料の受け渡しの期限を決めていても守れなかったり、やたらと日程変更が多い人は困ります。
もちろん、急に大事な予定が入ることもあるでしょうし、体調が悪くなることもあります。
それはお互い様ですし、多少の遅れや日程変更はあるのが普通です。
しかし、毎回毎回となると、疲れてきます。
4.とにかく値切る
税理士業界も価格競争が激しくなっていますから、値切っていいと思っている方もいるかもしれませんね。
相場と比して高い報酬であれば、それは交渉してもいいでしょう。
しかし、安いと荒っぽく仕事をすることになりますし、結果お客様のご不満を招くこととなります。
激安事務所以外のある程度の相場はご理解ください。
また、「ここまでは自分で処理するから安くして」と言われるケースがあります。その場合、ご自分で処理すると言ったことはやっていただきたいです。自分で処理すると言いながら、いざ始まるとやらない、できないという場合は困ります。こちらとしては、話が違う!となりますから(笑)
まとめ
お客さまも税理士もお互い完璧ということはありません。
しかし、相手の気持ちや事情を考えるのは人付き合いという面で必要ですね。
円満な関係が続くよう努力したいものです。