MFクラウドならPaypalと連携(同期)可能

2016年2月中旬にMFクラウドがpaypalとのデータ連携(同期)を可能にしました。
どんな画面になっているのか、検証してみました。
外貨建ての取引も取り込み可能
paypalとの連携でポイントが高いのが、外貨建ての取引も日本円に自動的に換算してくれたうえで、データを取り込んでくれます。
例えば、次のような取引があったとします。
8月3日 ABCから$100で椅子を購入
この場合、以前なら自分でこの$100を円換算して手入力、又は、いくつか似たような取引があるならエクセルで円換算したデータを手動で取り込む必要がありました。
しかし、現在は、8月3日の為替レートが100円だったとすると、こんな感じに取り込まれます。
為替レートは、取引日における東京三菱銀行の仲値が適用されます。これは変更不可です。三井住友銀行の為替レートがいいと言っても無理です。
このように、日付・金額・摘要が入力された状態で表示されるため、あとは勘定科目を訂正するのみです(ある程度は推測されるので変えなくていい場合もアリ)。同じ取引が出てきたら、次回からは勘定科目も推測して表示してくれます。
ただ、基本的に売上の入金取引を想定しているのか、購入の場合は違和感のある画面になっていますね。購入はクレジット決済をするため、クレジットカードをMFクラウド会計で連携させるとPaypalの取り込みは不要になるからでしょうか。上記の取引は購入の取引なので金額がマイナス表示ですが、売上の場合はマイナスではなくちゃんと表示されます。
あと、外貨建ての金額(この場合$100)はどこにも表示されません。帳簿に記載しておく場合は自分で摘要に入力する必要があります。
換算した為替レートも表示されません。
また、paypalの残高も取得してくれません。
そのため、残高については、入金の場合は預け金等、支払いの場合は未払金等で他の債権債務と同様に管理していくか、もしくは、「Paypal」という勘定科目を作成して管理する等の工夫が必要です。
連携の手順については、下記で解説してくれています。
・Paypal-よくあるご質問
税務上の問題は?
基本的に外貨建て取引の換算は、取引日における仲値で、その会社(個人事業主)が主に使っている金融機関の為替レートとされています。
これが原則です。
しかし、継続適用を要件に合理的なものを継続して使用している場合には、主に使っている金融機関の為替レートでなくても認められます。
そのため、継続して使用するなら、MFクラウドが採用している東京三菱銀行の仲値を使用しても問題ないでしょう。

参考までに、外貨建て取引の円換算は、売上等の収益や資産についてはTTB、仕入等の経費や負債についてはTTSで行うことも可能です。
また、取引日以外にも、次の為替レートを使うことが出来ます。
1.取引日の属する月の前月末日
2.取引日の属する週の前週末日
3.取引日の属する月の初日
4.取引日の属する週の初日
5.取引日の属する月の前月の平均値
6.取引日の属する週の前週の平均値
参考:外貨建取引の換算(所得税法)、外貨建取引の換算(法人税法)
まとめ
操作してみて分かったことは、輸出の売上取引を取り込むことを想定して対応されているということです。
購入取引もPaypalから連携することも可能ですが、クレジットカードのデータを連携できるなら、そこからの入力のほうがいいですね。
使い方としては、売上取引→Paypalで取引登録、購入&出金取引→クレジットカードまたは銀行で取引登録&Paypalは登録しない、がいいでしょう。
あと、今のところfreeeなど他のクラウド会計ソフトはpaypalの同期に対応していないようです。
そのうち他のクラウド会計ソフトも対応するでしょうが、MFクラウドはなんでも対応が早い印象がありますね。