経理業務を効率化するために必要なこと

私が初めて税理士事務所に入ったころはまだまだアナログな作業がありました。
作業のボリュームが少ないとわざわざパソコンを使用するより、手書きが早いことも未だにあります。
しかし、現在は便利なツールが安価で使用できる時代です。
どんどん取り入れて効率化を図りましょう。
経理業務の効率化の前に行うこと
現在行っている業務を洗い出す。
まず、現在行っている経理業務を洗い出します。
日次、月次というふうに区切ると考えやすいでしょう。
例えば、
(日次)
1.小口現金の入出金
2.小口現金の出納帳を記載する
3.経費精算
4.伝票や帳簿への記載や会計ソフトへの入力
5.小口現金有高と帳簿との照合
(月次)
1.振込等の支払業務
2.売上代金の入金チェック
3.1か月分の売上や仕入を計上
4.資金が足りているかチェック
などが一般的でしょうか。会社によっては請求書の発行や給料計算も経理が行っている場合がありますね。
決算業務を除くとこんな感じです。
経理担当者の発想を変える
長年経理業務を行っている方の中には、「振替伝票を起票しないといけない」「うちの会社の場合このやり方以外では対応できない」と思っている方も見受けられます。
現在、振替伝票を手書きで起票するのはとても少ないです。というか、私は税理士業界に入って10年以上になりますが、9割以上の会社が手書きの振替伝票を使っていません。
そのため、「振替伝票を書かなければいけない」というのは思い込みです。
次に「うちの会社の場合このやり方以外では対応できない」については、一部そういうこともあるかもしれませんが、やはり思い込みであったり、ただ単に新しいやり方を覚えたくないだけだったりします。
また、やり方を変えたくない人の中には、「ミスをしたくない」という想いが人より強い方もいます。経理の仕事はお金が絡むため、間違えるのが怖いのです。お金を扱うにあたって、その慎重さはとても大事ですが、他の多くの会社でやっていて自社では不可能なことは少ないのではないでしょうか。
最初はやり方を変えるのが怖いかもしれませんが、効率化をすれば、資金繰りや銀行交渉および試算表の分析などの仕事をする時間を確保することができます。
どこを変えるか決める
正直、その気になれば、一気にやり方を全部ごっそり変えることも可能です。
しかし、いきなりでは大変なケースもあるかもしれません。
まず最初に一番やっかいだと思っていることから変えていきましょう。
小口現金をなくす
小口現金の管理は意外と大変です。
そのため、思い切って無くしてしまいます。
今まで小口現金で支払っていたものは、従業員に立て替えてもらいます。そして、給料支払い時にその立て替え分を一緒に振り込みます。
もし小口現金で高額な出金があるとしたら、振込やカード払いに変更できないか検討してみてください。
一度に何万円といった出費になるなら、大抵は振込等にできるのではないでしょうか。
それでも高額な立て替えが発生するなら、社長が立て替えるか、その都度お金を渡すようにしましょう。
少額であっても立て替えたくないという従業員がいる場合は、月初に1万円を渡し、その1万円で経費を払ってもらい、使った分を補てんする形なら文句はないのでは?
インターネットバンキング利用する
インターネットバンキングを利用すると、銀行に行く手間が省けます。
銀行は月末などは非常に混みます。移動時間と待ち時間を合わせると結構な時間になるのではないでしょうか。
月々の利用料が掛かりますが、銀行に費やす時間に対する時給を考えると、ネットバンキングの利用料のほうが安いでしょう。
クラウド会計を使う
インターネットバンキングを使用すると、クラウド会計でデータの連携ができ、会計入力が非常に楽になります。
また、エアレジ等のレジアプリとも連携することが出来ますし、経費精算もやり方によってはとてもスムーズになります。
クレジット会社やamazonなどネット上にあるデータはかなり連携が可能ですので、検討してみることをお勧めします。
まとめ
経理業務を効率化することにより、他のことに時間を使うことが出来ます。数人で行っている経理業務を1-2人でできるようになるかもしれません。
社長が経理を行っている場合は、営業や新しい事業の構想を考えることにもっと時間を使えます。
また、営業事務等と経理を兼任している人は負担が少なくなる分落ち着いて業務ができるのではないでしょうか。
当事務所では単発相談(料金はこちら)を行っています。また、経理社員の指導もすることが可能です。お気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちらです。