大阪で開業する女性税理士です。

実際に経営者から聞いた法人成りする理由

 
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上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

職業柄、経営者の方と話す機会が多々あります。
それも、起業間もない方、会社を設立し何十年と経営をしておられる方など様々なステージの方々です。

そこで、個人事業から法人成りをされた経営者に聞いた法人成りの理由や事業を拡大したい理由で、共通するものがありました。

 

従業員にも夢や希望が必要

これから法人成りを考えている、という方から相談を受けたときのことです。

現在アルバイトで働いている若い従業員が正社員にしてほしい、と言ってきたので、いっそのこと法人成りをして正社員にしてあげようかと思う、とのことでした。

会話を進めていくと、こういう発言もありました。

「これから、従業員も結婚したり家を買ったりすることを考えると、それなりの給料を出すことを考えてあげないといけないし、社会保険もきちんとしていないと不安だろう。」

優しい経営者です。

働く側からしたら、「それぐらいは考えてよ~」となるのかもしれません。

私も従業員の立場だったら?と考えると、やはり社会保険は加入しておいてほしいし、ボーナスもほしいし、給料も毎年昇給してほしい!となりますね(笑)。

職業柄、経営者側の苦労も見ていますし、自分自身も独立してからは経営者側の苦労が身をもって分かるようになったので、そんな簡単には言えませんが。

ただ、長く働いてほしいと考えるなら、待遇面の考慮は欠かせないでしょう。特に一家の大黒柱となる人間を雇うならなおのことです。

また違う経営者の話です。こちらはもう長い間会社経営をされている方です。

「従業員に長く働いてもらうためには、会社の事業拡大が欠かせない。今から上場しようとか、従業員を数百人規模にしたいというわけではい。ただ、ある程度生活ができる収入と会社の成長に貢献しているという実感がないと、仕事をしていて面白くないと思う。だから、事業を成長させていきたい。」

とのことでした。

現在、その会社はどんどん成長していってますし、従業員の定着もしています。

 

従業員の考えもいろいろ

会社のカラーとして、いずれは独立していくのが普通という感覚のところもあります。

例えば、リクルートは早期退職制度があり、起業する人が多いことで有名です。リクルートは優秀な人間を雇うため、初任給や若いうちの昇給率が高く、ある程度の年齢になると、昇給率は緩やかになるそうです。

また、手に職付けて仕事をするような業種も独立する人が多いです。

独立系の人は待遇以上にどんな経験ができるかが大事です。

一方、同じ職場でできるだけ長く働きたいという考えの人もいます。そういう人はその職場でどれだけ貢献できるか、ここで働いていて家族を養っていけるか、を考えるでしょう。

 

人それぞれではあります

法人成りや事業拡大について、当たり前ですが、その理由は人それぞれです。

まず最初は自分の経済面のことを考えます。これは当然です。自分がヒーヒー言ってて従業員に好待遇はキツイ(長く経営しているとそういう状況に陥ることもありますが)。

法人成りや事業拡大でもっと売上が上がる、利益率が良くなる、節税ができる、等々。

そういう経済面の理由+従業員のことも考える、と言った感じでしょうか。

今働いている従業員の考えもヒアリングして、事業の今後を考える必要がありますね。

Win-Winの関係が築けるよう考えたいものです。

 

 

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