大阪で開業する女性税理士です。

どんなときに税務署からお尋ねが来る?慎重に対応しないと結果が大きく変わることも?

2020/01/27
 
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税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

税務署から「お尋ね」という文章がくることがあります。

お尋ねとは行政指導であるため、お尋ねが来たからと言ってすぐに何か処分があるわけではありません。

ただ、一般の人や開業したての人は税務署からお尋ねが来るとびっくりするでしょう。

けど、慌てることはありません。落ち着いて対応しましょう。

 

 

どんな時にお尋ねが来る?

どんな時にお尋ねが来るか?ですが、「申告の必要があるかもしれない」「届出を提出する必要があるかもしれない」等と税務署側で判断した時です。

例えば、

1.不動産を取得したとき・・・親等から資金をもらって購入したなら、贈与税が掛かるかもしれないという確認です。

2.不動産を売却したとき・・・売却して利益が出ていたら、所得税が掛かるかもしれないという確認です。

3.親族がお亡くなりになったとき・・・相続税が掛かるかもしれないという確認です。

4.事業を始めたとき・・・所得税の申告をしていますか?という確認です(店舗等をオープンしてその所在地の税務署で申告をしていないと、この種のお尋ねがくることがあります。)。

5.売上高が1,000万円を超えたとき・・・消費税の課税事業者届出書を提出しないといけないんじゃないですか?という確認です。

などがあります。

「お尋ね」という形で文書が来ることもあれば、5については、税理士が付いている場合、お尋ね文書ではなく税理士宛に電話が掛かってくることもあります。その税務署によって対応が違うみたいです。

 

お尋ねが来た時の対応は?

基本的に届いた文書をよく読んで、その内容に沿って回答することになります。

ただ、言っている内容がよく理解できない、ということも多々あります。

普段から付き合いのある税理士がいれば、税理士に相談しましょう。

付き合いのある税理士がいない場合は、税務署に聞きましょう。

関係する資料を持って税務署へ行けば、教えてくれます。

お尋ねが来たということは、相手は税金が掛かる可能性を把握しています。ただ、税金が掛からない可能性もあるので、調査ではなくお尋ねなのです。

お尋ねは回答の義務はありませんが、回答しないと何度も文書が送られてくることもあります。

内容をよく把握しているならともかく、内容が分からずに放置はやめましょう。




消費税の届出についてのお尋ねには注意!

売上高が1,000万円を超えると「消費税課税事業者届出書」という届出書を提出することになっています。

この場合の売上高は、課税売上高が1,000万円を超えるというのが条件です。
そのため、申告の際に決算書を提出しているだけでは税務署側で、売上の内容が課税売上なのか、非課税売上等なのか分からないので提出します。

で、ここからが注意をしてほしい点です。

消費税課税事業者届出書には2種類ある

消費税課税事業者届出書には、基準期間用と特定期間用の2種類があります。

2期前(2年前)の課税売上高が1,000万円を超えるため、消費税が掛かる場合は「消費税課税事業者届出書・基準期間用」を使用してください(消費税課税事業者届出書の右上に「基準期間用」と書いてます。)。

特定期間用とは、前期の事業年度開始日から6ヶ月間(個人は1/1~6/30)の課税売上高が1,000万円を超える場合に課税事業者となるために提出するものです。
この場合、1,000万円を超えるか否かの判定は、課税売上高に代えて給料の支払合計額でも構いません。
そのため、その6か月間の課税売上高が1,000万円を超えていても、給料の支払合計額が1,000万円を超えてなければ、課税事業者にならないことが出来ます。つまり、特定期間用の課税事業者届出書を提出しなければいいのです。

特定期間の詳細についてはこちらの記事をご覧ください→消費税の納税事業者とは?

基準期間用と特定期間用を間違えないように!

実際にあったことですが、消費税についてのお尋ねで、消費税課税事業者届出書を提出してほしい旨を記載したものが届いたことがあります。
その際に消費税課税事業者届出書が同封されていたのですが、基準期間用と特定期間用の2種類が同封されていました。

受け取った会社の方は何の書類か分からず、同封して合った「消費税課税事業者届出書・特定期間用」の用紙に必要事項を記載して提出しようとしていました。
前事業年度開始から6か月間の課税売上高は約2,000万円でしたが、同期間の給料の支払合計額は500万円もなかったにもかかわらず、です。

相談してくれてなかったら、1年早く消費税の課税事業者になってしまうところでした。。。

事業税のお尋ねもある

個人の場合は、税務署からではなく、府税事務所からお尋ねが来ることもあります。

これは、事業税が課税されるか否かを判定するためのものです。

法人の場合は、事業内容にかかわらず、事業税が掛かります。

しかし、個人事業の場合は、その事業内容次第で、事業税が掛からないケースがあるのです。

個人事業税は、法律で定める70業種に当てはまる事業を営んでいる個人に納税義務があるため、その70業種に当てはまらなければ、納税義務が発生しません。

参考:大阪府HP

個人事業税は、利益が290万円以下であれば、課税されません。

そのため、利益が290万円を超えると、このお尋ねが来ることがあるようです。

まとめ

税務署からお尋ねが来ても慌てずに対応してください。

まずは内容をよく把握することです。

分からなければ、税務署の担当者に分かるまで聞きましょう。

 

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