大阪で開業する女性税理士です。

住民税の給料天引きで副業がばれる!?給料が上がらない時代に副業ダメとは厳しい話です。

2020/01/27
 
この記事を書いている人 - WRITER -
税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

会社に内緒で副業をされている方は、マイナンバー制度で副業がバレてしまうのでは?という心配をされているかもしれません。

なぜ副業がバレるのか、なぜ副業がいけないのか、まとめてみました。

住民税の天引きやマイナンバーで副業がバレる?

1.住民税が計算される流れ

会社は毎年1月末までに昨年1年間の従業員の給料について「給与支払報告書」というものを提出しなければいけません。

この「給与支払報告書」に基づいて、市役所が住民税の計算をします。

収入が給与だけであれば、基本的に上記で住民税の計算が終了するのですが、他に収入がある場合は個人が自分で確定申告をします。

給料から天引きされる住民税については、毎年6月ごろに市役所から各従業員の住民税の金額について会社へ下記のような通知書が送られます。その通知書には確定申告した収入を含むすべての収入が記載されているのです。

※赤枠に給料以外の所得金額が記載され、右側の所得区分欄に「*」が入ります。

この通知書は納税者(つまり従業員)に渡すものですので、会社の人が見てとやかく言うものではありません。しかし、会社を通じて渡すことを考えるとバレるかもしれないし、給料に対して住民税の天引き額が多いと不審に思われる可能性があるのです。

ただ、確定申告書の第二表で給与・年金以外の収入については「自分で納付」を選択すると、上記の通知書には載りません(市役所の人がこの部分を見落とさなければの話です。不安な人は4月ごろに市役所へ電話して念を押しましょう)。

2.バイトして給料もらったら?

会社帰りにアルバイトをして給料をもらっている人についてはバレる可能性が高いです。

上記1はネットで副業等の給料以外の話です。

副業が給料の場合、本業の給料と合算して計算されます。そのため、本業の給料より多い金額が住民税の通知書に記載されることになります。多少の金額なら気づかないかもしれませんが、多額になると不審に思われる可能性があります。

昔はバイトの副業であっても市役所で相談すれば、その副業のバイト部分だけを普通徴収(会社を経由しないで個人が直接住民税を支払う方法)にしてくれたのですが、最近は断る役所が多いみたいです。

推測ですが、地方自治体は特別徴収(住民税を給与天引きにより支払う方法)を推進しているため、断るように現場に指示を出しているのかもしれません。参考URL:個人住民税特別徴収推進宣言

3.マイナンバー導入で副業はバレません

マイナンバー制度が導入されて副業がバレるかも?ということで、昨年は知り合いから相談を受けたりしましたが、マイナンバー導入=副業バレる、ではありません。

マイナンバーの記載は義務ですが、確定申告書はマイナンバーの記載がなくても提出可能ですし、会社に対しても提出を拒否することができます(反抗して会社との関係性に影響が出る等はあるかもしれませんが)。

マイナンバーの情報漏洩には厳しい罰則がありますが、提出を拒否することについては罰則がありません。

また、マイナンバーを記載して確定申告書を提出しても、役所側で不要な情報を会社に伝えることは絶対にありませんし、会社側がマイナンバーを利用して副業の有無を調べることも不可能です。マイナンバーは利用目的が制限されていますので。

副業がバレるのは上記に書いた通り、会社に住民税の通知が行ってしまうことにあります。

そもそもなんで副業を禁止しているの?

企業が副業を禁止する理由

企業が副業を禁止する理由としては、

1.本業に支障が出る可能性がある。
2.情報漏洩の危険性がある。
3.労働時間が長くなることにより労働基準法違反になる。

1と2はともかく、3は労働者にならなければ問題がありません。

労働基準法では労働時間を一定時間内にするように定めており、それは1か所の事業所だけの労働時間ではなく、2か所で働いているとそれらの労働時間は合算されるのです。

参考URL:厚生労働省

憲法違反?

副業の禁止は法律で決まっていることではなく、会社が就業規則で定めます。

しかし、これは憲法で規定する職業選択の自由に反するという話もあります。

憲法に違反すると言っても、なかなかそれを理由に堂々と会社の規則を破る勇気は持てないですよね。

副業を認める会社が増えてきている

以前、ロート製薬が社員に副業を認める制度を導入したことが話題になりました。

その他にも副業を認める会社が増えてきているようです。

もちろん、会社と競業するような仕事はNGだし、その辺については会社側で制限を掛けているでしょう。

副業を認める会社については、こちらのサイトにいろいろと記載がありました。

まとめ

給料が上がらない、社会保険料の天引き率が毎年上昇し手取りが増えない、そんな世の中で副業禁止は厳しい就業規則になっています。

また、時間的な問題や体力的な問題はあるにせよ、会社以外の世界に目を向けるのはとても有意義だと考えます。

アベノミクスで起業支援を押しているなら、将来の起業につながる副業の禁止も規制したほうがいいのではないでしょうか。

 

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税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

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