社長さんが抱くよくある疑問—借入金の返済は経費になるの?

社長さんからよくいただく質問の一つに「借金を返済したら経費になりますか?」というモノ。
気持ちは分かるんですがね~。お金が減ってるし。けど、違うんですよ。
お金を借りたときって売上でしたっけ?
そう、融資の申請が下りて、晴れて入金!となった場合、その借りたお金は売上でしたっけ?
と社長に言うと、借りたお金が売上の訳ないでしょ!って当たり前のように言うんですよね。
入金になったときに売上にならないなら、返すときも経費になりませんよ。
入口と出口はつじつまが合ってないとおかしいですから。
なんでこんな勘違いをしてしまうか?
例えば、設備資金1,000万円を借りて、1,000万円で機械を購入したとします。
すると、1,000万円を借りて機械の購入代金1,000万円がすぐに支払いで消えます。
借りたお金で、経費になる機械を購入しているので、借りたお金を返した時に経費になるように感じるんです。
借りたお金で買った機械は、お金を返済するときに経費になるのではなく、「減価償却」と言う手続きを経て経費になります。
※減価償却とは、使う期間(一般に耐用年数と言う)で経費を按分すること。例えば、上記の機械を使う期間が10年なら、1,000万円÷10年=100万円、1年あたり100万円を経費として計上し、10年間掛けて経費に計上する(ホントは計算方法に細かい決まりごとがありますが)。
借りた元金はあくまで返すだけ。
利息は?
ただし、利息は経費になります。
1,000万円を借りて、返す時に年間10万円の利息が付いていたら、その10万円の利息については支払ったときの経費です。
これはあまり間違えないですね?余分に支払ってますから。