不動産オーナーが個人か?法人か?で不動産の取得価額は変わります。

      2019/10/28

事業用不動産を購入した場合、金額が大きいため、もちろん一括で経費にすることはできず、減価償却資産となります。

その際に問題になるのが、付随費用について、どこまでを取得価額に含める必要があり、どこまでを支払時の経費できるのか?ということです。

これは、その不動産オーナーが個人なのか?法人なのか?で変わってきます。

 

事業用不動産を購入した場合に発生する費用

賃貸マンションや賃貸アパート・商業ビルなど、事業用不動産を取得した場合に発生する費用の例として、次のようなものがあります。

1.土地・建物の売買代金
2.不動産取得税

不動産を取得したことで課税される税金です。

3.登録免許税

不動産の登記手続きの際に納める税金です。

4.仲介手数料

不動産屋さんへ不動産の仲介をしてもらったときに支払う手数料です。

5.印紙税

不動産の契約書等に貼る印紙代です。

6.固定資産税の精算金

固定資産税の精算金は、購入者にとっては税金であるという認識ですが、税務上は固定資産税とは考えず、売買代金の一部と考えます。

なぜなら、固定資産税はその年の1月1日の所有者に課税されるからです。

その年の1月1日に所有してないと、固定資産税を支払う義務はないのです。

精算する理由としては。。。

例えば、1月1日に所有していて1月5日に売却した場合、固定資産税の納付書は、5月ごろに前所有者のところへ届きます。

「えっ!?売却したのになぜ支払わなきゃいけないのだ!」となってしまうかもしれません。

それに、一時点で所有していたからと言って全額支払うより、所有期間に応じて負担する方が納得いきますよね。

恐らくそんな理由だと思いますが、昔から固定資産税は売買時に精算するという商習慣があるのです。

この精算は、1月1日と起算とする場合と、4月1日を起算とする場合があります。

7.借入金の利子

借入金の利子は、不動産がすでに使用されている場合は支払ったときの経費です。不動産の使用開始前に係る利子は取り扱いが変わります。

8.預かり保証金

入居済み中古不動産を取得した場合は、入居者が入居時に支払った預かり保証金について、現金の受け渡しがあるケースと現金の受け渡しがないケース(「持ち回り」と言います)に分かれます。現金の受け渡しがないケース、いわゆる、持ち回りは関西に多いようです。

売買金額が8,000万円で預かり保証金200万円の場合で、持ち回りの場合は、預かり保証金200万円が取得価額に加算され、8,200万円+その他の付随費用が取得価額になります。一方、売主が預かり保証金200万円を現金で支払った場合には、200万円は取得価額に加算されず、取得価額は8,000万円+その他の付随費用となります。

法人の場合

取得価額に算入すべきもの

  • 土地・建物の売買代金
  • 仲介手数料
  • 固定資産税の精算金
  • 持ち回りの預かり保証金

取得価額に算入しなくてもいいもの

取得価額に算入せず、支払ったときの経費にできるものです。ただ、取得価額に算入しなくてもいいもの、なので、法人の選択で取得価額に算入してもいいです。

  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 借入金の利子・・・借入から土地建物の使用開始までの期間に係るもの

※印紙税は、支払ったときに経費として処理します。

個人の場合

取得価額に算入すべきもの

  • 土地・建物の売買代金
  • 仲介手数料
  • 固定資産税の精算金
  • 持ち回りの預かり保証金
  • 借入金の利子・・・不動産業を開始する前に借入した場合、業務を開始するまでの期間に係る利子

※すでに不動産所得がある人は、借入金の利子で借入から土地建物の使用開始までの期間に係るものを取得価額に算入してもいいし、算入しなくてもどちらでも構いません。

取得価額に算入しないもの

  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 印紙税

 

まとめ

法人の場合は、任意である事が多いのですが、個人の場合は任意ではなく、決まっていることが多いですね。

この他にもケースバイケースで発生する費用があります。

不動産の購入や売却は、その費用も大きな金額になることが多々ありますので、その処理方法には注意が必要です。間違うと調査等で指摘されますよ。

 

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