大阪で開業する女性税理士です。

令和2年からの年末調整はややこしいですね。

2020/11/08
 
この記事を書いている人 - WRITER -
税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

令和2年からの年末調整は、従業員へ記載してもらう書類が増え、とてもややこしくなります。

年末調整で必要な書類は、

  1. 扶養控除等申告書
  2. 給与所得者の基礎控除申告書給与所得者の配偶者控除等申告書所得金額調整控除申告書
  3. 給与所得者の保険料控除申告書

となります。

※住宅ローン控除を受けたい方は、住宅借入金等特別控除申告書も必要です。

1と3、2のうち給与所得者の配偶者控除等申告書は、以前からあるものです。

2の給与所得者の基礎控除申告書と所得金額調整控除申告書が、令和2年から追加されました。

基礎控除申告書とは

基礎控除申告書とは、所得税の計算上、今までは誰もが適用された「基礎控除」が改正されたためできたものです。

今までは、所得がいくらあっても、基礎控除38万円を所得から控除できました。

それが、基礎控除が48万円に改正され、かつ、所得の高い人については、基礎控除が段階的に少なく又はゼロになりました。

所得が2400万円以下の人は基礎控除48万円ですが、所得が2400万円を超える人は次のようになります。

①所得が2400万円超2450万円以下の人→基礎控除額32万円
②所得が2450万円超2500万円以下の人→基礎控除額16万円
③所得が2500万円を超える人→基礎控除額ゼロ

上記の判定をするために、基礎控除申告書を記載することになります。

ここでいう所得は、給与だけでなく、他の収入も含めた合計所得金額です。

なので、副業をしている方は、給与以外の所得も計算して記載することになります。

まぁ、給与収入が2000万円を超えると、年末調整はせずに本人が確定申告をすることになってますので、給料以外で収入が高い方向けの用紙なんですかね。一応、全員が記載することにはなってますが。。。

所得金額調整控除申告書

上記の基礎控除が38万円から48万円になり、基礎控除が10万円増えたことに伴って、給与所得控除額が一律10万円減りました。

なので、多くのサラリーマンの方は、結局の納税額は変わりません。

変わるのは、給与収入が850万円を超える人です。

給与収入850万円超で、一定の条件に当てはまる人の負担増が生じないようにするために出来たのが、「所得金額調整控除」です。

一定の条件とは、次の通りです。

  1. 給与所得者本人が特別障害者
  2. 23歳未満の扶養親族を有するもの
  3. 特別障害者である同一生計配偶者又は扶養親族を有するもの

2の23歳未満の扶養親族ですが、従来の控除対象扶養親族とは異なります。

控除対象扶養親族は、生計一親族・所得48万円以下・16歳以上の人で、生計一親族のうち誰か一人の扶養親族として控除を受けます。

上記2の23歳未満の扶養親族は、生計一親族・所得48万円以下・23歳未満の人に当てはまれば良いことになります。

例えば、夫婦2人共が給与収入850万円を超えていて、生計一で所得がない23歳未満の子供(16歳未満でも良い)がいれば、夫婦2人共が所得金額調整控除の適用を受けることができます。

控除対象扶養親族扶養親族です(詳細はこちら)。

なお、所得金額調整控除額は、次のように計算されます。

・所得金額調整控除=[給与収入額(上限1,000万円)-850万円]×10%

給与所得と年金所得の双方を有する者に対する所得金額調整控除もありますが、説明は省略しています。

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税理士 辰田美香
上場企業等で経理の仕事を経験し、その後、税理士業界へ転職。実務経験を約10年積んだ後、独立開業。

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